伊勢牛と松阪牛にはどんな違いがあるのですか?

同じ三重県の牛なのに、伊勢牛と呼ばれる牛と松阪牛と呼ばれる牛があります。

その違いについてお話ししましょう。

■三重県全体の牛は伊勢牛と呼ばれていた。

松阪牛は、三重県松阪を中心とする地域で育てられた牛のことをいいますが、その昔は、三重県で肥育された牛のことをすべて「伊勢牛」と呼んでいました。

伊勢牛は三重県に広く分布する牛の名称で、戦後しばらくはそのように一括して呼ばれていました。

松阪牛と呼ばれるようになったのはその後のことで、伊勢牛の中でもとくにすぐれた肉質の牛を選別して「松阪牛」と区別するようになりました。

■伊勢牛との差別化と松阪牛にかけた協会。

伊勢牛から松阪牛と呼び名を変えて普及に努めたのは、当時その目的で設立された「松阪肉牛協会」です。

この協会で松阪牛についての規約・付則を定め、「松阪肉は黒毛和牛の牝牛でなければならない」とか、「松阪市を中心とした地域で肥育した牛でなければならない」、また「その中でも優秀牛として認定したものでなければならない」と定義されていました。

■伊勢牛から選抜・定義された松阪牛は、伊勢牛を発端として考えられた、牛肉ブランディング化の先駆けだったのです。

誤解を恐れずに言ってしまうと、伊勢牛との差別化から始まった牛肉のブランディング化が松阪牛だと表現できます。

定義の仕方や選別におけるチェックポイントも細かく、それ故に現在のおいしい松阪牛が誕生したと言えます。

単なるランクの違いではありません。

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